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JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL

海外メディア芸術祭等参加事業

上映プログラム

Portrait of Japanese Animation―日本の映像描写


本プログラムでは、日本ならではの独特の世界観や感情描写の表現、現代日本の日常を反映したアニメーション作品、ミュージックビデオ、映像作品9点を紹介します。(2015年更新版)


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
Remember me

端地 美鈴/『Remember me』制作チーム(代表:酒井 洋輔) (日本)

第18回 エンターテインメント部門 審査委員会推薦作品 5分13秒
映像作品

くるり15周年記念シングル『Remember me』のミュージックビデオ。端地美鈴+CHIMASKIが制作。白い紙に鉛筆で描いては消しゴムで消し、消し跡が残る紙にまた描いていく動作を繰り返しながら、一人の女の子の日常とその一生がアニメーションでつづられる。消しかすという身近な素材を用いて、音楽の世界観に呼応する物語が描かれる。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
rain town

石田 祐康 (日本)

第15回 アニメーション部門 新人賞 9分55秒
短編アニメーション

いつからか雨が止まなくなり、住民が郊外や高台へと移り住んでいった街・rain town。打ち捨てられ、誰もいない廃墟と化した「雨の街」の奥深くへと迷い込む少女。そこで出会う、かつての街の記憶を持つ一人ぼっちのロボット。どこか寂しさとノスタルジアを感じるほの暗くも美しい世界の情景を、静謐な音楽と降りしきる雨の音のみで優しく描いた作品。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
まつすぐな道でさみしい

岡本 将徳 (日本)

第16回 アニメーション部門 審査委員会推薦作品 5分53秒
短編アニメーション

自由律俳句の代表的な俳人・種田山頭火(1882-1940)をモチーフにして「さみしい」という感情の象徴化を試みたアニメーション作品。旅の道中、山の緑に囲まれるなかで、ほろ酔い気分で顔を赤らめた人物の表情が、カットアウトの手法を用いて細かく描写されている。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
記憶全景

横田 将士 (日本)

第12回 アート部門 審査委員会推薦作品 5分27秒
映像作品

家族や風景を映した記録映像をフレーム単位で写真として出力し裁断加工、加工した写真を時系列に沿って1枚1枚積み重ねる過程をコマ撮り撮影する事により、映像の中に平面として収めれていた”かたち"を空間に再現した映像作品。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
森の木琴

原野 守弘 / 西田 淳 / 菱川 勢一 / 松尾 謙二郎 / 津田 三朗 / 大磯 俊文 (日本)

第15回 エンターテインメント部門 審査委員推薦作品 2分2秒
映像作品

人工林のメンテナンスのために切り出される間伐材を使用して製作された携帯電話のためのCM作品。製品と同じく間伐材を使用し、職人の手によって緻密に作られた長さ44mの木琴を森の中に設置。そこを転がる木の玉が、バッハのカンタータ第147番『主よ、人の望みの喜びよ』を奏でる。同製品の持つエコロジカルなコンセプトが心地良い風景と音楽に乗せて届けられる。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
1347smiles

新井 風愉 (日本)

第17回 エンターテインメント部門 審査委員会推薦作品 3分17秒
映像作品

日常でであった「ほっこり」をテーマに展開する三井不動産株式会社が運営するFacebookページ「ほっこり通信」から生まれたウェブCM。老若男女、300人のユーザーが被写体として参加した。1,347の笑顔をつなぎあわせたコマ撮り動画に、さまざまな人生と関わっていく三井不動産の街づくりの思いが込められている。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
ab-rah

吉野 耕平(networks) (日本)

第14回 エンターテインメント部門 審査委員推薦作品 3分16秒
映像作品

誰もが触れたことのある、磁石で絵を描くおもちゃを使って制作されたアニメーション。描いた直後から消していく、あのおもちゃ独自の「ルール」。描いては消す反復がつくる疾走感や、原始リズムに乗せて表現した。平面から空間へ。室内から屋外へ。媒体の持つ自由度と、音楽の自由な展開を重ねて描いている。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
ISSEY MIYAKE A-POC INSIDE.

佐藤 雅彦+ユーフラテス (日本)

第11回 アート部門 優秀賞 2分50秒
映像作品

ISSEY MIYAKE による新ブランド「A-POC INSIDE」のプロモーション映像。認知科学の知見を用いて、黒地に白い点や文字だけの構成でファッションモデルたちのいきいきとした動きを表現している。


JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL
つみきのいえ

加藤 久仁生(日本)

第12回 アニメーション部門 大賞12分4秒
短編アニメーション

水に囲まれつみきを積んだような部屋でひとりの老人が暮らしている。水没している階下にパイプを落とした彼は、それを拾うためにもぐり、それぞれの部屋に刻まれた家族の思い出にめぐりあう。いまはいない妻、娘、なつかしい人々の大切な記憶が静かなタッチで描かれ、純度の高い心にしみる作品となった。地球温暖化のテーマも秘められている。