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JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL

メディア芸術海外展開事業日本のメディア芸術を世界へ

参加者の声

<令和元年度>

岡本美津子

東京藝術大学 副学長/大学院映像研究科 教授
(アヌシー国際アニメーション映画祭2019『NEW MOTION the Next of Japanese Animation』総合ディレクター)

アヌシー国際アニメーションフェスティバルは、世界で最も大きなアニメーションの映画祭であり、上映や展示の他、マーケットであるMIFAも併設しています。2019年、日本は20年ぶりに「名誉国」に選ばれ、日本をテーマにした上映や展示などが行われました。
文化庁のメディア芸術祭海外展事業では、この機会を捉えて数々の上映やイベントを行い、私はその総合ディレクターとして企画・キュレーションを担当しました。
全体のテーマは「NEW MOTION -The Next of Japanese Animation」。日本のアニメーション界で起きている新しい動きを伝えるとともに、次の時代へ踏み出すというコンセプトです。この機会に、日本のアニメ界の将来を担う人々に可能な限り参加してもらいたいと思いました。
まず、6人の推薦者により、現場で活躍する若手26人を紹介する「Creator’s File2019」を作成し、彼らの作品の上映や展示、現地でのアーティスト・トークを行いました。また、海外でも評価の高い和田淳監督特集、文化庁のユニークなアニメーター育成事業「あにめたまご」なども上映されました。
一方、押山清高さんがMIFAキャンパスで作画に関するレクチャーでは、会場が満席になるほどの人気で、日本のトップアニメーターたちによる作画ワークショップ「アニメーションブートキャンプ」では、参加したフランスの学生全員が「とても良かった」と答えるなど、大評判でした。
更に、AIにより生演奏に合わせてアニメーションが上映されるヴィバルディ「四季」のライブコンサートや、アニメーションから生まれたゲーム、インスタレーションの展示なども行い、アニメーションの未来を感じさせるものとなりました。
デジタル化とグローバル化の中にあり、日本のアニメーション界は大きく変わろうとしており、今回の若手制作者たちのアヌシーへの参加は、その変革に向けての第一歩となるのではと思っています。ぜひ今後もこのような継続した取り組みができれば幸いです。

近藤聡乃

アーティスト・イラストレーター・マンガ家・アニメーション作家
(第6回アニメーション部門奨励賞受賞、第7回マンガ部門審査委員会推薦作品選出、第16回アニメーション部門審査委員会推薦作品選出作家、アヌシー国際アニメーション映画祭2019参加)

アヌシー国際アニメーション映画祭は世界中から集まって来たアニメーション作家、関係者、そしてアニメーションを愛する人で熱狂していました。アヌシーは特別な場所であるとは聞いていましたが、熱狂の中で作品を上映し、鑑賞したことは想像よりも遥かに感動的な体験でした。これからも作り続けようと励まされました。

和田淳

アニメーション作家
(第14回・第16回アニメーション部門優秀賞受賞、第17回アニメーション部門審査委員会推薦作品選出作家、アヌシー国際アニメーション映画祭2019参加)

今回、過去作品の特集上映だけでなく、ヴィヴァルディ「四季」のライブアニメーションコンサート、インスタレーション展示、ゲーム展示と自身の活動を広く紹介してもらった。これから先ここまで大きく取り上げられることはまぁないだろうし、ましてやアヌシーという歴史もあり、規模も大きい映画祭でこのような紹介をしてもらえたのは大変ありがたく、貴重な経験になった。今回の日本特集はアヌシーに訪れた日本以外の国々の方にどう映ったのか、現地では直接感想を聞くことはできなかったので、周りの反応も知りたいところである。

押山清高

アニメーター
(アヌシー国際アニメーション映画祭2019参加)

多用な作品や価値観に触れた事で、普段は見えにくい日本のアニメ作りの狭さや可能性を肌で感じる事ができました。
今回あいにくの天気でしたが、泳ぎたくなる様な透明感のあるアヌシー湖や色とりどりの食材が並ぶマルシェ、よじ登りたくなる様な形の旧市街の家やオレンジ色の屋根など、日本とは違った文化や風景に好奇心を刺激されました。

Sarina Nihei

アニメーション監督
(アヌシー国際アニメーション映画祭2015、アヌシー国際アニメーション映画祭2019参加)

アヌシー国際アニメーション映画祭への参加は2015年に初めて参加して以来の2回目でした。前回から今回までの4年の間にインディペンデントアニメーション界に身を置いてきたことで世界中の作家やプロデューサーとの出会いがあり、今回その中の多くの人に再会して話をしたり、また新たな出会いがあったことで、改めてこの映画祭に参加させていただける喜びやアニメーションを作る意義を感じました。作品が大スクリーンで大勢の観客の目に触れるアヌシーのような映画祭に、インディペンデントアニメーション作家が実際に参加することはとても刺激になります。またこのような機会がいただけるよう、より良い作品を作りたいと思いました。

薄羽涼彌

CGアーティスト
(アヌシー国際アニメーション映画祭2019参加)

まず参加者の多さに圧倒されました。世界各地から集まった制作者や観客たちが常にアヌシーの街を行き交っていました。印象的だったものの一つは、映画館の外、日が暮れてからの旧市街のいたるところで参加者たちが夜通し熱心な会話を繰り広げていた光景です。旧交を温めたり、作品について議論したり、お互いの仕事振りを報告したり、新しい出会いが生まれたりなど、様々な交流のひとときによって街が満たされていました。芸術文化というものは、このようなリアルな場や機会によって育まれ支えられており、ひいてはそれが人間社会を形成しているんだということを肌で感じることができました。

関口敦仁

愛知県立芸術大学美術学部教授/美術作家
(アルス エレクトロニカフェスティバル2019『日常でのアルゴリズムと身体が生み出す表現』企画ディレクター)

令和元年度メディア芸術海外展開事業の一環として、国際的メディアアートの祭典「ARS ELECTRONICA Festival 2019」に参加し、その企画・キュレーションをしました。
テーマは『日常でのアルゴリズムと身体が生み出す表現』として、菅野創『Lasermice』(2018)の展示と、正直(小林 椋、時里 充)『“Play Back” Curing tapes』(2018)がサウンドパフォーマンスを行いました。そして、アルス エレクトロニカが40周年を迎え、深く関わりを持つ日本のメディアアートの歴史についてシンポジウムを行い、それぞれの分野、時代の関わりから出来事を示しました。また、PostcityのRooftopでは、アルス エレクトロニカ40年の歴史とともに、日本のメディアアート史として1950年代からの流れを、『Japanese Media Art Timeline Infographics Project』として、メディア芸術祭やアルス エレクトロニカとの関連も示しながら提示しました。また、Campus Exhibitionに鈴木浩之/大木真人、小鷹研理、大﨑のぶゆきの作品をメディア芸術祭選出者として展示をしました。『Lasermice』は、広い展示空間であるほどその表現の強さを発揮します。オープンな環境での展示よって、より生き生きとした作品の印象がありました。『“Play Back” Curing tapes』は聖フローリアン修道院でのパフォーマンスを行いました。宮廷文化としての大きな室内空間とチープなテープによるパフォーマンスのマッチングは、より身体性を際立たせる表現を提供したと思います。

菅野創

アーティスト
(第13回・第20回アート部門審査委員会推薦作品選出、第15回アート部門新人賞、第21回・第22回アート部門優秀賞受賞 / アルス エレクトロニカフェスティバル2019参加)

僕がもらった場所は展示の邪魔になりそうな柱があるバンカーの一部の音のとても響く場所でした。柱を避けるようにロボット用のステージをL字型に組むというプランで展示に望みました。結果は良好で、音もよく響き、空間をうまく使えたと思います。目の肥えたアルス エレクトロニカのオーディエンスを相手に展示も好評で、手応えのあるものになりました。

小林椋(正直)

アーティスト
(アルス エレクトロニカフェスティバル2019参加)

初めて訪れたアルス エレクトロニカは今年で40周年という節目の年でした。メディアアートという分野を引率してきたフェスティバルでありながらも形式化したジャンルではなく、未分類な・見知らぬものたちへの眼差しが多く感じられました。それは単に「新しい」ということではなく、未知なものへの視点が40年という厚みの中で育まれてきたということだと思います。ゆえに、私たちのパフォーマンスも幅広い層の人たちから反応していただけました。節目の年にアルス エレクトロニカに参加できたことを嬉しく思います。

時里充(正直)

アーティスト
(アルス エレクトロニカフェスティバル2019参加)

私達正直は、AI x Music Festivalというアルス エレクトロニカの企画のなかの音楽フェスティバルで演奏しました。演奏した会場は、St. Florian Monasteryという教会の大理石ホールと呼ばれるところでした。
AIの対極のような正直の演奏ですが、場所の面白さ(なんと言っても響き、そして装飾の豪華さ)なども含め私達にとってとても刺激的な演奏になりました。今後この経験を活かしてあらたな展開につなげたいと思います。

四方幸子

キュレーター。多摩美術大学・東京造形大学客員教授、IAMAS非常勤講師、明治大学兼任講師、オープン・ウォーター実行委員長。
(アルス エレクトロニカフェスティバル2019参加)

アルス エレクトロニカ40周年の「History Summit」で「Japanese Media Art」セッションが組まれたことは、日本のメディアアートのアルス エレクトロニカにおける長年の活躍と貢献を物語っています。IAMASで教鞭をとっていたクリスタ・ソムラーが司会を務め、スピーカーに河口洋一郎、草原真知子、関口敦仁、畠中実各氏と筆者という異なる立場からの切り口によって、歴史的経緯や特徴を知っていただく貴重な機会となりました。今回のアルス エレクトロニカにも菅野創をはじめ多くのアーティストが出展、高く評価されたことと相乗して、日本のメディアアートへの理解と興味がさらに深まったと確信しています。

山口つばさ

マンガ家
(第22回 マンガ部門 審査委員会推薦作品選出作家 / 第25回マンガ・バルセロナ参加)

今回はマンガ・バルセロナにお邪魔させていただきありがとうございました。バルセロナで色々なマンガファンの方と接することができて、日本のマンガ・アニメの良さに自分の方が気付けていなかったのだなと思うほど現地のファンの方の熱量に圧倒されました。また(『ブルーピリオド』第1巻の)発売の翌日だったにもかかわらず、マスタークラスで頂いた質問でも非常にレベルの高い質問をいくつもいただき本当に楽しく充実した時間でした。日本ではまだ海外を意識して漫画を描いている漫画家や出版社は少ないと思いますが、これから先、世界を意識して広い視野をもって描いていかないといけないなと自分も思いました。本当に刺激的な時間をありがとうございました。
<平成30年度>

岡本美津子

東京藝術大学 副学長/大学院映像研究科 教授
(アヌシー国際アニメーション映画祭2018「TOKYO SCRAMBLE」キュレーション)

世界最大のアニメーションフェスティバルであるアヌシー2018にて、アニメーションを中心とした日本のメディア芸術の展示と上映をキュレーションしました。
テーマは、「TOKYO SCRAMBLE」。日々変化する大都市のエネルギーや、世界中から集まってくる様々なモノや人々、そして東京オリンピック2020へ向かう大きな情熱の潮流など、ダイナミックな都市・東京を表したアニメーション作品やそこで活躍する作家たちを、東京渋谷のスクランブル交差点をイメージとして集めました。
具体的には、東京が舞台の『シン・ゴジラ』『君の名は。』などの長編映画、山村浩二監督の東京をテーマにした短編『Fig(無花果)』等の上映・展示を行い、そして東京の下町の理容院を描いた村田朋泰監督の、『家族デッキ』の立体アニメーション作品をその精緻なセットと共に展示しました。また、メディアアート分野からは、アニメーションの動きを美しい立体彫刻として表現した後藤映則氏の『toki-CROSSIING#01』の展示を行いました。
「これまで知らなかった作品に出会えた」、「日本では様々な作品を作る環境があると感じた」など観客の反応も上々で、商業作品あり、アート的な表現あり、平面、立体、そしてインスタレーションなどを幅広く展示、上映したことで、多様性や実験性に満ち溢れた日本のアニメーション全体の魅力と、継続的発展への強みを感じていただけたのではないかと思います。
フェスティバル最終日に、2019年度は日本特集が行われることがアナウンスされ、ますます日本のアニメーションに注目が集まることが予想されます。

Photo by
Bumpei Kimura

後藤 映則

アーティスト、デザイナー
(第20回アート部門審査委員会推薦作品選出作家/アヌシー国際アニメーション映画祭2018参加)

これまで参加してきた現代アートやテクノロジー系の展覧会とは違い、アニメーションフェスティバルだけあって「動き」についての質問が多かったのが印象的でした。
アーティストトークでは、日本酒を飲みながらカジュアルに様々な国の人とお話しできて、楽しくもあり、とても刺激的でした。

村田 朋泰

アニメーション作家
(第5回アニメーション部門優秀賞、第6回、13回アニメーション部門審査委員会推薦作品作家/アヌシー国際アニメーション映画祭2018参加)

アーティストトークでは「日本の人形アニメーションを見る機会がほとんどないから興味深い」といった意見や、実際にセットやインスタレーション作品が目の前にあることに感動した3Dクリエイターもいました。この展示を通して、日本のアニメーションにおける多様性を多くの方々にみていただく機会となりました。

佐々木 智也

研究者、アーティスト
(第21回エンターテインメント部門新人賞受賞作家/アルス エレクトロニカフェスティバル2018参加)

私たちの作品は、メイン会場の受付近くの立地の良い場所での展示となりました。おかげでたくさんの来場者に観て、体験していただくことができました。会場では家族連れや子供の姿も多く、また多言語での案内サービスがあるなど、国籍や年齢に限らず幅広く受け入れられているイベントだと感じました。作品展示を通じて異分野のアーティストと交流し、新しいアイデアの議論ができるなど、とても充実した機会となりました。

MHD Yamen SARAIJI

慶應義塾大学 大学院 メディアデザイン研究科 特任講師
(第21回エンターテインメント部門新人賞受賞作家/アルス エレクトロニカフェスティバル2018参加)

アルス エレクトロニカは欧州や国際社会のアイデアをつなぐ、優れたプラットフォームであり、2018年のフェスティバルでは、欧州の現代アートやメディアアートを独自の観点から提示しました。私たちの展示は体験型であったことから非常に注目を集め、アーティストや学者の方々との様々な議論にも発展しました。そこで私は、未来における機械と人間の関係性の拡大や共生、新たな応用の形が広がっていく可能性について、数名の参加者たちと議論しました。

戸田康太

独立行政法人日本芸術文化振興会プログラムオフィサー
(第24回サロン・デル・マンガ企画展「言葉と物と獣」 企画ディレクター)

「サロン・デル・マンガ(Salón del Manga)」はスペインのバルセロナで開催される、日本のマンガをメインとしたコンベンションであり、今回で24回目を迎えた。世界中にマンガやコミックを扱うコンベンションは数多くあるが、日本のマンガに特化したものとしては、他に例を見ないほどの大きな規模で開催されている。
その特色から、今回は約130点ものマンガの原画を展示することを試みた。これだけ多くのマンガ原画を海外で展示することは、本事業において、おそらく初めての試みだったのではないか。結果として、出展作家と現地関係者らの多大なる協力、そして事務局の尽力と、大勢の方の情熱に支えられて、大盛況に終えることができた。改めてこのような貴重な機会を頂戴したことに感謝したい。
物販を中心に「ファンイベント」としての要素が強い場所で、作品に対していくらかの「批評的距離」をもたらす「展覧会」を設えることに、少々不安を覚えてはいたが、現地ではそのようなことは微塵も感じさせないくらい、来場者の多くが作品を鑑賞し、魅了され、語り合っていた。
展覧会テーマは「言葉と物と獣」とし、人間ではないものが主題となっている作品から逆照射的に「人間とは何か」を考えさせることを企図した。あわせてアニメーションやメディアアートなど多種多様な現代の表現も「メディア芸術」として紹介し、独特な空間に仕上げたことも、来場者に新たな視座を提供できたと思う。加えて、現地マスメディアで本展示が紹介されたことも来場促進に功を奏したのかもしれない。
今回を機に、スペインと日本のメディア芸術交流がより盛んになることを願っている。

板垣 巴留

マンガ家
(第21回マンガ部門新人賞受賞作家/第24回サロン・デル・マンガ参加)

この大きな祭典に招待され、スペインという国がとても芸術に特化した国なのだと再認識しました。『BLACKSAD』(※著者のファンホ・ガルニドがスペイン出身。)を始め、独自のマンガ文化を作り上げる熱量はイベント会場でもひしひしと伝わりましたし、何より日本のマンガを愛してくださっていることが分かり、とても嬉しかったです。膨大な数の日本のマンガが広い会場に並んでいる様は本当に圧巻でした。TVニュースの報道などでは見られない、本場の国交があったように思えます。ガウディの建築を含む街の情景も素晴らしく、国全体が美的センスを大切にする姿勢はとても勉強になりました。日本の片隅で描いている自分のマンガも、より世界に届くものにできるよう一層身を引き締めようと思います。

畒見達夫

創価大学 理工学部長/教授
(第10回、21回アート部門優秀賞受賞作家/第24回サロン・デル・マンガ参加)

マンガと日本文化を中心とする催しでのアート部門からの展示とのことで、ご提案をいただいたときは、やや不安はありましたが、展示コンセプトの中での位置付けは、ものが生み出す物語ということで、うまくフィットしたと思います。日本と現地の有能なスタッフに支えられ、設置と運用もスムーズに行えました。なにより大勢の来場者の方々に見ていただけたことは、大変うれしく思います。共同創作者ダニエル・ビシグの友人からの協力を得て、展示の準備として作品のソフトウェアをスペイン語に対応すべく拡張したことも良い経験になりました。その後、調子付いてアジアの言語への対応に取り掛かったのですが、言語の構造や意味の違い、さらに、人名の呼び方や命名方法など、文化の多様性をいまさらながら思い知る機会になりました。
<平成28年度>

高橋 瑞木

MILL6 Foundation 共同ディレクター
(The Annex香港企画展「「Ubiquitous Humanity (偏在する人間性)」企画ディレクター)

メディアアーティストの活動が盛んな香港では、本展に対する注目も高く、短期間の会期ながら予想以上の観客が来場してくれた。本展ではメディア芸術と人間の言語活動、身体表現、感性の関わりに焦点を絞ることで、逆説的に人間性を問い直すことが主題だった。映像やインスタレーションに加え、参加作家のパフォーマンス、デモンストレーションで、この主題が明確に伝わった手応えがあった。
アーティストトークでは、「失敗」「作家活動の中で達成できなかったこと」「観客から予想外の反応があったこと」について話したが、展示作品からはうかがうことができないアーティストの素顔や、失敗談を通してアーティスト同士が共感しあう、まさに「人間的な」瞬間を紹介することができた。

LEUNG Chi Wo

ビジュアルアーティスト
(第19回アート部門審査委員会推薦作品選出作家/The Annex香港企画展参加)

文化庁メディア芸術祭というメディアを通じて日本と香港、そして世界のアーティストと交流できる機会となった。

JUNG

コミック作家、イラストレーター
(第17回アニメーション部門大賞受賞/The Annex香港企画展参加)

今年は『はちみつ色のユン』を文化庁メディア芸術祭新潟展で上映し、そして香港でも上映することができた。一人でも多くの方に作品を観てもらう機会を頂いた事に感謝しています。

LAU Hochi

メディアアーティスト
(第17回アート部門新人賞受賞作家/The Annex香港企画展参加)

3年前『Learn to be a Machine DistantObject #1』を日本で展示し、今年は新作の『wasd human』を文化庁メディア芸術祭企画展の出展作品として香港で展示をできたことは非常に意味深く、光栄なことであり、貴重な経験となりました。ありがとうございます。

エキソニモ(千房 けん輔・赤岩 やえ)

アーティスト
(JCCシンガポール企画展「Landscapes: New vision through multiple windows」企画ディレクター/第16回アート部門、第17回エンターテインメント部門審査員推薦選出作家)

現在、私たちエキソニモはNYに滞在しつつ、ニューメディアとアートとのリサーチを行っている。そんな中、シンガポールでの本展の企画ディレクターの依頼を受けることになり、欧米=日本=シンガポールという三角関係の中で企画をすすめることになった。シンガポールでは今、メディアアートもしくは Maker ムーブメントのようなテクノロジーxクリエイティビティに対する興味が若い層を中心に広がっていると言う。そういう意味では元々テクノロジーへの興味が強い日本はより先に進んでいるとも言える。また欧米ではテクノロジーに対する過度の信仰の様なものはなく、むしろ批評性に重きが置かれている。そんな中で、今日的なテクノロジー(今回の場合は特にインターネット、そしてスマートフォン以降)の状況を踏まえつつ、それを無条件に賞賛するのではなく、批評的な視点を持った作品を選んでいくことにした。
テーマとして設定した「風景」に関して、3種類の視点(技術が変えた遠くから見える風景/身体との関係性から浮かび上がる新しい風景/周囲の景色を取り込み風景の意味を書き換える)から選んだ作品群は、会場となったJCCが繁華街の中心地にありつつも、緑に囲まれた大使館の敷地内にあるという特殊性や、窓が多く周囲の風景をすでに取り込んでいる状態という、いわゆるホワイトキューブとは違う条件に反応するように、効果的にインストールされていった。オープンしてから会場では若い人の姿をよく見かけた。今回はコンセプトに重きをおいた作品選択だったために、どの作品も自分から関わっていかないと読み解けない難解さを持ち合わせ、またいわゆるMaker的なものや日本的なメディアアートとは違った毛色をもった作品が多かったが、彼らの行動を見ていると、自ら作品を読み解こうとする姿勢を感じられた。まだまだメディアアート自体が現在進行形であり、定義も定まらない中で、多様なメディアアートのあり方を、シンガポールという今後アートが成長していくであろう場で見せられたことはとても意義深いものであったと思う。

津田 道子

映像作家
(第20 回アート部門新人賞受賞作家/JCCシンガポール企画展参加)

展示する空間によって作品が大きく変わるため、会期の最後には、今回の展示空間の中での作品の在り方が合ってきていたのではないのかと思います。

海老原 祥子

写真家、アーティスト
( 第19 回アート部門審査委員会推薦作品選出作家/JCCシンガポール企画展参加)

日本だけではなく、他の国に対して、どのように自分の作品や写真が発展していくのか今後も考えていきたいと改めて思いました。

Sarah CHOO Jing

マルチディシプリナリー・ファインアーティスト
( 第19 回アート部門審査委員会推薦作品選出作家/JCCシンガポール企画展参加)

この展覧会に唯一のシンガポール人として参加できました。それぞれの作品にはもちろん相違点はありますが、多くの共通点を発見できたことがとても面白かったです。

高嶺 格

美術家、演出家
(JCCシンガポール企画展参加)

今回の展示は、メディアと背景の関係や、ボーダーをちょっとブレさせるようなことになったかなと思います。そういう発見があったので、自分としても面白かったし、来た人たちにはそこに気づいてもらえたらなと思っています。

岡本 美津子

東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻教授
(tricky women 2017企画展「しなやかに、したたかに」企画ディレクター)

tricky women festivalは女性監督作品を集めたアニメーションフェスティバルとして、2001年からオーストリアのウィーンで開催されている映画祭である。コンペ作品や上映作品の質も高く、また、フェスティバルディレクターやスタッフの意識とモチベーションも高く、参加者たちのコミュニケーションを重視しており、また、ウィーンのオーディエンスの質も大変高いという、小さいながらも心の籠った大変素晴らしい映画祭であった。本映画祭で文化庁メディア芸術祭企画展として、展示と上映プログラムの提供を行った。展示については、女性作者によるマンガ作品、映像作品、絵画、インスタレーション、ライブパフォーマンスなど幅広い表現をあえて取り入れてみたが、来場者の評判も良く、今の日本のメディア芸術シーンの多様さと自由さをアピールできたのではないかと思っている。折しも、今年の日本のメディア芸術祭の顔とも言える、こうの史代先生の参加という大変ビッグな出来事もあり、非常に盛り上がった。上映に関しては、12本の短編作品と1本の長編を上映した。観客の入りと反応も良く、何人かのディストリビューターたちから、海外で上映するにはどうすればいいかなどの質問も受けた。更には、フェスティバル側が自主的に、日本フォーカスのプログラムを組み、今年のtricky women festivalは日本一色で盛り上がった。全体的にこの企画は大成功であったのではないかと自負している。
 日本からの参加者の女性作家たちのみならず、上映作者の中には、自費で来た積極的な作者もおり、非常に良い機会を女性作者たちに与えることになった。これも文化庁メディア芸術祭等海外参加事業の成果ではないかと思う。

こうの史代

マンガ家
(第8回マンガ部門大賞、第12回・13回・16回マンガ部門審査委員会推薦作品選出作家/tricky women 2017企画展参加)

皆さんの映像作品も見ることができて、私とは違う“畑”で頑張っている女性がたくさんいらっしゃるんだなと、すごく刺激を受けました。マンガは、だんだん型にはまっているように思っていたのですが、もっと勇気を出して自分たちの殻を破る努力をしなければいけないと思いましたね。

真珠子

画家、イラストレーター、映像作家、インスタレーション作家、パフォーマー
(tricky women 2017企画展参加)

今までやったことのない事を絶対にやりたいと思って、観に来て下さった方々が期待して下さる以上のものを出していきたいと思っていました。感じるままに観てもらえれば、それでうれしいです。
<平成27年度>

久保田 晃弘

アーティスト、多摩美術大学教授
(チリ メディアアート・ビエンナーレ 企画展「The quick brown foxp2 jumps over the lazy media. 」企画ディレクター)

チリという地球の真裏の国で、メディア芸術祭で選ばれた作品からなる企画展を開催できたことは、予想以上の収穫があった。チリの人たちは、日本のメディア芸術に対する関心が高いだけでなく、美術に対する造詣も深く、展覧会の作品とその内容について、多様で真摯な議論を行うことができた。同時に、すでに12回を数えるというチリのメディアアート・ビエンナーレを見学できたことも大きい。チリという国の歴史的、政治的背景を反映した独自の文化があることと、ArduinoやRaspberry Piのように、今の技術を特徴付けているオープンなツールやハック精神を共有していることが、不思議なアンビバレンスを生み出していた。
今回の企画に関連して、アタカマ砂漠に設置されたアルマ電波望遠鏡にレジデンスできたことも、とても貴重な経験となった。66台の巨大な電波望遠鏡が受信した遥か彼方からの極めて微弱な電波が、標高5000mで稼働する超高速のコンピュータで合成処理され、そこから息を飲むような美しいイメージが得られるという、これまた何とも不思議というしかない非現実な(しかし現実の)感覚を表現することで、この経験を多くの人と共有したいと思っている。
参加してくれた作家のみなさん、サポートしてくれたスタッフのみなさん、チリの国立天文台のみなさんにも、改めてお礼を述べたいと思う。これを機会に、今回私たちを招いてくれたチリと日本の文化芸術的な交流がますます盛んになることを願ってやまない。

五島 一浩

映像作家
(第18回アート部門優秀賞/チリ メディアアート・ビエンナーレ 企画展出展作家)

チリの方々の反応は予想以上で、たくさんの率直・好意的なご感想をいただくことができました。地球の反対側で、共通の情熱と未知の視点を体験できたように思います。 どうもありがとうございました。

Alex VERHAEST

アーティスト
(第18回アート部門新人賞/チリ メディアアート・ビエンナーレ 企画展出展作家)

文化庁海外メディア芸術祭等参加事業に参加でき、非常に光栄に思ってます。 私にとって素晴らしい環境で作品を展示し、本プロジェクトに参加したキュレーターやアーティストとの新しいネットワークができた良い機会でもありました。

石橋 友也

アーティスト
(第18回アート部門審査委員会推薦作品/チリ メディアアート・ビエンナーレ 企画展出展作家)

言葉の壁がある中、現地のスタッフの方々がベストな状態で展示できるように最大限努力してくれました。帰国してから、私の作品に触発されて、私の作品をモチーフに新作を作ったという現地のアーティストからFacebookで連絡を頂きました。日本の裏側で、作品を作り、それを人に見せ、交流することの意味を改めて知る機会になりました。

金澤 韻

インディペンデント・キュレーター
(マタデロ・マドリード企画展「Crazy Planet: Ghosts, Folk Monsters, and Aliens in Manga -An aspect of Japanese Media Arts-(習合のファンタジー:日本メディア芸術の一断面)」企画ディレクター)

スペインの主要メディアが大きく報道した効果もあり、たくさんの方にご来場いただき嬉しく思いました。一番うれしかったのは、多くの方から、「いわゆるマンガの展示だと思って来たけど、違うんだね。現代美術と同じフィールドだ。」というコメントを頂いた事です。私は常々、このカルチャーが有する一部分が生活と、歴史と、人生と、繊細な感情と、そして文学や美術とかたく結びついていること、芸術の一分野であり、人間として語りたいことは変わらないのだということを見せたいと思っていました。単なる愛好家の内輪受けに終わらず、ある文化の良さと共にその向こうに見える他文化他社会とのつながりを、本展示で発信することができました。

宇川 直宏

現在美術家、京都造形芸術大学教授、DOMMUNE主宰
(EYEMYTHメディアアーツ・フェスティバル企画展「The Medium as Somatic Impulse ―身体的衝動としてのメディウム―」企画ディレクター)

インド最大の都市であるムンバイは、スラム化した巨大マーケットを横目で見ながら、超高層ビルが立ち並び、日進月歩で経済的発展を遂げている!この都市で開催された文化庁メディア芸術祭@EYEMYTHは、文字通り、歴史と伝統とメディアの融合、そしてテクノロジーと人間の身体のギリギリの格闘を映し出すフェスティバルとなった。パフォーマーの全身全霊から放たれる創造の根源としての身体的衝動と、現代テクノロジーの蜜月をライヴパフォーマンスとして開放し、我々は喝采を得たのだった!そしてこれらパフォーマンスは、150年前の映画館や、ドルビーインディアなど、南アジアの映画の都ボリウッドを象徴する会場で行われた。人間の生きた痕跡が一度も浄化されることなくそのまま都市化したようなスラムの中に潜む、ムンバイのアート、そしてエンターテインメント!人口減少や都市機能の郊外移転、またコミュニティの衰退が大きな問題となっている東京からこの地に招聘された我々が目にしたものは、日本の戦後のヤミ市のような活気に溢れたマーケットであった!無秩序に拡張し続ける市場…。あちこちから香り漂うスパイスに混じって強烈に主張する牛のフン…。路上で奇形化したキャラクターグッズを売りさばく人々…。横丁で拾ってきたモノを売りつけようとする子供達…そして物乞い、物乞い、物乞い…。野良犬、野良猫、更に野良犬…。日本で野良犬を見なくなって久しいが、この生き生きと自己主張するムンバイの野良犬達は、屋台で食事する人々に食べ残しを与えられ、逞しく生きている。そうか、そうだったのか…。地域活性化、そして地縁やコミュニティの結束に野良犬は重要なフィルターになっていたのか…今回の展覧会のテーマは「The Medium as Somatic Impulse」"身体的衝動としてのメディウム"だ。勿論、メディアもテクノロジーも必要だし、ドローンやロボットやAIとの共存も重要だ!しかし、今、僕たち日本人が必要としているメディウムは、この野良犬のような生身の触媒ではないか…?そう、ムンバイは生きていた!!!! 果たして東京は?そして日本は?多くの示唆と課題を与えられたツアーであった。

内橋 和久

ギタリスト、ダクソフォン奏者、コンポーザー
(第18回アート部門審査委員会推薦作品/EYEMYTHメディアアーツ・フェスティバル企画展参加)

私にとって今回が初めてのインド体験。いろいろ不安もありましたが、スタッフの協力のもと無事展示と公演を終えることができました。インド側スタッフはお願いしたことには一切NOと言わず、とても協力的で誠実に対応してくれたことがとても心に残っています。何より皆が楽しんで参加していることにとても好感を持ちました。コンサートも、やっていて観客の皆さんの興味深そうに聞き入る感じが、私の演奏にもいい意味のリラックス感を与えてくれ、それに緊張感も加え、お互いに良い時間が共有できたこと確信しています。知らないものを知る喜びって素晴らしいし、知らない人の前で演奏する喜びも得難いものです。展示も長い時間いてくださった方々も多いと聞きました。ムンバイならではの空間が演出できたと思います。最後に貴重な機会をいただけたことに対する感謝の気持ちと、一生懸命手伝ってくださった現地そして日本側のスタッフにお礼を言わせてください。また来れる日まで。

齋藤 久師

サウンドデザイナー、クリエーター
(EYEMYTHメディアアーツ・フェスティバル企画展参加)

公演は1818年に建築された歴史のあるEdward Cinema。映画館であるため、お客さんは全て座っている。しかし、驚いたことに座りながらも我々の発信する電子舞踊音楽に、まるでダンスホールで踊るかのような歓声とアクションで答えてくれた。そこは映画の国インド。彼らは日常的に映画を見ながら一緒に歌い、踊る事がスタイル、文化として根強く定着しているのだ。地元の先鋭音楽家たちとの文化交流もでき、非常に充実した日々であった。

galcid (Lena)

「アナログシンセ女子」ユニット
(EYEMYTHメディアアーツ・フェスティバル企画展参加)

ドルビースタジオでのワークショップでは、集まった生徒さんたちが真剣に私たちのレクチャーを聴く。ジョークを挟んで皆が笑う。私達の楽器を実際に触れて貰いながらセッションする、素晴らしい交流ができた。エドワード・シネマでのライブステージでは、私達の演奏の熱に、客席が歓声で返してくれる。グルーヴがしっかり伝わっていることがわかった。演奏後も、アンコールが響いた。無事に届けられたことに安堵した。

galcid (Neon)

「アナログシンセ女子」ユニット
(EYEMYTHメディアアーツ・フェスティバル企画展参加)

ワークショップでは、楽器を演奏するとはどういう事なのか、シンセサイザーを音楽に取り入れるとはどういう事なのか、少しでもその意味を頭と感覚で理解して欲しかった。結果、目を輝かせながら演奏をする彼らの姿は、シンセサイザーがスキルではなく感覚で演奏できる世の中で一番新しい楽器であることを確信させてくれた。この発見は私の喜びでもあったし、インドのオーディエンスが何か見出してくれたなら、本当に嬉しい。
<平成26年度>

楠見 清

美術編集者、評論家、首都大学東京准教授
(FILE2014 企画展「Where Heaven meets Earth」企画ディレクター)

地理的に日本からもっとも遠い地域に、日本人アーティストを派遣したことは人的交流において有形無形の意味をもつ。アーティストを派遣しなければ設置できなかった作品を現地で公開できたこと、また、作家・スタッフが比較的長期にわたって現地滞在することで得られた信頼関係は、長期的視点で見ても今後の日本のメディアアート全体に好影響をもたらすものであるに違いない。今回参画させていただいた企画者の立場から感じたことを言えば、このような機会に、他国・他地域の観客たちから日本のメディア芸術がどのように見られるか・見られるべきかを考案し、わかりやすいテーマ設定や効果的な展示方法について、日本側の関係者で話し合うことは大変有意義であった。あるテーマに基づいて組織する企画展には、対外的なプレゼンテーションと対内的なアイデンティフィケーションの2 つの機能がある。こういった作業を継続的かつ試行錯誤的に積み重ねていくことで、日本のメディア芸術は国際的に通じる学術的文脈のなかで、体系的にかたちづくられていく。アーティスト個々人の研鑽による「コンテンツ」に加えて、今回の企画展のように組織的で自覚的な「パッケージング」の有無が今後の日本のメディア芸術の将来を左右するといってもいい。

森 翔太

映像監督
(第16 回エンターテインメント部門審査委員会推薦作品/アルスエレクトロニカ・フェスティバル「Future Innovators Summit」参加)

アルスに参加したことで、今後の創作のヒントみたいなものを沢山いただきました。海外アーティストの作品展示の仕方や、一緒に参加したスケルトニクスや和田永さんの作品からも影響を受けました。英語ができないのを悔しいと思ったのは初めてだったので、帰国後も出会ったアーティストとFacebook などで交流し、FIS(Futurt lunovators Summit) でやったことを実施しようって盛り上がっています。

中尾 智路

福岡アジア美術館学芸員
(インドネシア企画展「クリストビオシス:世界の種」企画ディレクター)

インドネシアのバンドンで企画展を開催できたことは、文化庁メディア芸術祭にとって、ささやかもしれないが次につながるチャレンジだったのではないだろうか。展覧会に関わる現地スタッフやアーティスト、オープニングのときの観客の反応などを見て、日本の大衆文化やデジタルアートに対する彼らの関心が非常に高いことが改めてわかった。この企画展がインドネシアの若いアーティストたちの潜在能力を鼓舞したとするなら、素晴らしい一歩になったのではないかと思う。

山口 崇洋(やんツー)

アーティスト
(第15 回アート部門新人賞/インドネシア企画展参加)

初めてのインドネシアでの展示では多くのことが予想外、予想以上で本当に圧倒されてしまいましたが、決してネガティブな印象ではなく、むしろポジティブで、特別な経験ができたと思っています。本展参加の地元の若いアーティストやコーディネーターたちと交流を持てたのも良かったです。
<平成25年度>

山峰 潤也

水戸芸術館現代美術センター学芸員
(Waterpieces 2013 企画展「Seeking the form of Anima」企画ディレクター)

日本との状況の違いが大きかったこともあり、連日、作家や企画者同士で受けた刺激を持ち合い、議論することができ、有意義な機会となった。日本とは異なる環境に身をおくことで視野を広げられることの意義はとても大きい。若手作家やキュレーターの育成といった点においても大きな実績を残すことができた。