オーストリア・メディアアートの祭典「ARS ELECTRONICA 2013」にて 共同企画「A New Platform for New Memories」を実施
2013.8.26
アルスエレクトロニカ2012 授賞式 ©rubra
9月5日から9日までオーストリアのリンツ市で開催されるメディアアートの祭典「ARS ELECTRONICA(アルスエレクトロニカ)2013」において、企画展「A New Platform for New Memories」(ア・ニュー・プラット・フォーム・フォー・ニュー・メモリーズ=「新しい記憶のための舞台」)を開催。近年のメディア芸術作品の中でも傑出した日本発のユニークなクリエイティブシーンを紹介します。
プレスリリース
フライヤー
ARS ELECTRONICA 2013 http://www.aec.at/totalrecall/
会期:2013年9月5日(木)〜9日(月)
会場:アルスエレクトロニカセンター、ブルックナーハウス、OKセンターほかリンツ市内(オーストリア・リンツ)
入場料:23euro〜(チケット種類・日時によって異なる)
32回目を迎える、世界的なメディアアートの祭典「ARS ELECTRONICA」は“アートとテクノロジーと社会のためのフェスティバル”というコンセプトのもと1979年にはじまり、毎年時代を反映したテーマを掲げ、世界各地から多数のアーティスト、科学者、技術者、理論家、ジャーナリストが訪れます。
2013年のテーマは「TOTAL RECALL – The Evolution of Memory」。
<Memory=記憶>はいかにつくられ、私たちの生活に影響し、どのように利用されているのか。記憶とは何か、記憶を情報として捉えようとする現在の情報科学や情報社会、さらには未来への展望について、展示やシンポジウム、レクチャーを通し、様々な角度から議論されます。
藤木淳「ゲームキョウカイ」OKセンター(2012 Ars Electronica hybrid art 部門honorary mentions選出)(平成23年度クリエイター育成支援事業作品) ©rubra
ブルックナーハウスでの文化庁メディア芸術祭展示(昨年) ©rubra
文化庁メディア芸術祭・「ARS ELECTRONICA」共同企画 「TOTAL RECALL – The Evolution of Memory」
30年以上の歴史を持ち、世界最大のメディアアートの祭典と言われる「ARS ELECTRONICA」と、文化庁メディア芸術祭による共同企画展「A New Platform for New Memories」では、「ARS ELECTRONICA 2013」の全体テーマである「TOTAL RECALL – The Evolution of Memory」とリンクさせながら、現在の日本を象徴する作品を紹介します。アートとエンターテインメントの境界線を越えて生み出される、日本のメディア芸術の魅力を、メイン会場となるブルックナーハウスを中心に、市内各所に点在するサテライト会場でも発信します。
「A New Platform for New Memories」
主催:文化庁
共催:ARS ELECTRONICA GmbH
企画ディレクター:森田 菜絵(maart Ltd.代表)
事業アドバイザー:森山 朋絵(東京都現代美術館企画係主任 学芸員)
テーマ「A New Platform for New Memories」
テクノロジーによって洗練された新たなプラットフォームが、国境を越えて膨大な作品を誘発し、アーカイブし、シェアしていく様子は、極めて現代的な「Memory」の在り方を示しています。例えば、テクノポップグループ“Perfume”による振付のモーションキャプチャーなどのデータソースから、多種多様な二次創作が誕生している現象は、グローバルであると同時に、人形に生身の人間以上の 表現力を与えてきた日本の伝統的な文化背景を浮き彫りにしていると言えるでしょう。また、2011年3月11日に東日本大震災という未曾有のカタストロフィを経験した日本で、ポスト震災の時間軸のなかから脈々と発信されている注目すべき作品群を、重層的に提示します。 会期中には、アルスエレクトロニカセンター内の「ファボラボ」にて、ミシン用の刺繍データという「Memory」をハッキングし、変容させていく「グリッチ刺繍」のワークショップも行います。
※出展作品の一部が変更となりました。(2013年8月27日)
関連イベント
―プレゼンテーション「Scenes and Structures」
登壇者(予定):三浦 牧人(文化庁)、森田 菜絵(企画ディレクター/maart Ltd.代表)
日 時:9月7日(土)13:00〜16:00
会 場:アルスエレクトロニカセンター セミナールーム
―ガイドツアー
企画ディレクター:森田 菜絵(maart Ltd.代表)
参加作家(予定):堀井 哲史、佐野 友紀、和田 永
日時:9月6日(金)14:00〜15:00
会場:ブルックナーハウス ホワイエ
―『グリッチ刺繍』ワークショップ
講師:ヌケメ
日時:9月5日(木)、7日(土) 13:00〜
会場:アルスエレクトロニカセンター ファブラボ
■関連展示
『時折織成 ver.2——落下する記憶』 和田 永(Open Reel Ensemble)
インスタレーション
会期:9月5日(木)〜 9月9日(月)
会場:ブルックナーハウス ホワイエ
協力:文化庁(平成25年度海外メディア芸術祭等参加事業)
■関連上映
「第16回文化庁メディア芸術祭受賞作品―アニメーションプログラム―(90分)」
日時:9月8日(日)15:00〜 9月9日(月)16:00〜
会場:OKセンター