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JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL

メディア芸術海外展開事業日本のメディア芸術を世界へ

aniventureコミコン2017

レポート

9月9日(土)から10日(日) までブルガリアのNGO団体「全国アニメ・マンガクラブ「NAKAMA」が主催・運営するブルガリア最大のアニメ、マンガ、ゲーム、コスプレの一大イベント「aniventure COMIC CON」に参加し、ひらのりょう氏のアトリエを再現した展示とトークパネルを開催しました。
ブルガリア日本国大使館が実施する「日本文化月間」の一環として実施される本イベントは今年からはアメリカ最大のコミックフェスティバル「COMIC CON」と連携し規模をさらに拡大して開催され、2日間の会期中2万人以上が来場しました。

日本パビリオンの展示ブース中央にひらのりょう氏のアトリエを再現し『ファンタスティックワールド』の日本語版書籍や原画の展示、予告編の上映等を行いました。
ひらの氏の作品はブルガリアで上映・展示されるのは初めてであり、書籍の販売もされていない中、多くの来場者が原画や書籍、映像作品などを一つ一つ長い時間をかけて鑑賞していました。会期中は作家のひらの氏も展示ブースで作画等を行い作業工程を公開。来場者との交流を通じて、多くのファンを獲得していました。また『ファンタスティックワールド』のマスコットである「歯ちゃん」も大人気で、多くの来場者が一緒に写真を撮っていました。
来場者からは『ファンタスティックワールド』の英語版やブルガリア語での出版の要望が多く寄せられ、ひらのりょう氏のブルガリアデビューは大成功となりました。

9月9日(土)の16:00から、120名以上のオーディエンスが参加してトークパネルが開催されました。冒頭は自己紹介として、ひらの氏のアニメーション作品『河童の腕』を上映。その後は今まで発表した作品を制作裏話とともに紹介しました。参加者の多くはアニメーションやマンガを学ぶ学生で、Q&Aセッションでは作品制作過程やプロとしての活動のきっかけ、タイムマネージメントについてなどの質問に答えていました。また、トーク終了後はひらの氏のサインや記念撮影を求めて、ブースにも多くのオーディエンスが訪れました。

今回初参加となったブルガリアは、公立の小学校で日本語教育が行われるほどの親日国です。本イベントでは、アニメやコスプレファンだけでなく、日本文化に興味のある多くの来場者が、伝統的な生け花や切り絵、書道などを楽しんでいました。日本のアニメーションやマンガだけでなく、日本文化への期待が大きいブルガリアへの参加は、現在進行形の日本文化の象徴として大きな注目が集まりました。

参加者の声

ひらのりょう

(第15回エンターテインメント部門新人賞・第15回アニメーション部門審査委員会推薦作品・第18回マンガ部門審査委員会推薦作品選出作家)

2日間、展示やトークにて多くの現地の方と交流を持つことができました。また私の漫画や作品に関しても、興味を持って色んな質問をぶつけてくださるなど、多くの反応があり、勉強と励みになりました。 今回のようなアニメファンやコスプレする方が集まるコミコンは以前より、いつか行きたいと思っていたので参加することができてとても嬉しかったです。

概要

ブルガリアの首都、ソフィアで開催されるaniventureコミコン2017 にて、ひらのりょう氏のアトリエを再現したショーケース展示を行います。『ファンタスティック・ワールド』(第18回マンガ部門審査委員会推薦作品)を中心に、オリジナル原画や彩色デジタル原画、ネーム、ストーリーボードなど、作品完成までのプロセスや制作現場を感じられる展示です。
9月9日(土)に、ひらの氏を囲んだトークパネルを開催。9月10日(日)は劇場アニメーション『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』(第19回アニメーション部門審査委員会推薦作品)をブルガリアで初めて上映します。

作品紹介

ひらの りょう

[2014 / オンラインコミック / 第18回マンガ部門審査委員会推薦作品]

映像・アニメーションなど幅広い分野で活躍するひらのりょうによるウェブマンガ作品。「地球空洞説」などのオカルト文化の影響を受け、ゴムボールのように空洞になっている地球内部に、不思議な世界が存在するという設定で、現実世界とのリンクが描かれる。かわいくてポップな世界の全容が、少しずつ明かされていく……。
WEBサイト:http://aniventure.net/bg/guests/ryo-hirano


原 恵一

[2014-2015 / 劇場アニメーション / 第19回アニメーション部門審査委員会推薦作品]

江戸風俗研究家である杉浦日向子のマンガ『百日紅(さるすべり)』を長編映画化した作品。火事や妖怪騒ぎなど、喜怒哀楽に満ちあふれている江戸の町。浮世絵師として一世を風靡した葛飾北斎の娘であり、同じく浮世絵師として活躍したお栄(えい)(のちの葛飾応為(おうい))を主人公に、現代にも通じる江戸の人々の営みを描く。
(1 h. 29 min.)

イベント

「ひらのりょう」トークパネル
会場:センターステージ
日時:2017年9月9日(土) 16:00〜

「Award-winning Program 2017」上映
会場:メインステージ
日時:2017年9月9日(土) 16:10〜

『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』上映
会場:センターステージ
日時:2017年9月10日(日) 17:00〜

参加概要

aniventureコミコン2017
会期: 2017年9月9日(土)〜9月10日(日)
会場: インター・エキスポ・センター・ソフィア
WEBサイト: http://aniventure.net/bg/
主催: NAKAMA・文化庁
協力: 在ブルガリア日本国大使館

参加フェスティバル

aniventureコミコン2017は2008年からブルガリアのNGO全国アニメ・マンガクラブ「NAKAMA」が主催・運営するコミックマーケットです。現在は在ブルガリア日本国大使館が実施する「日本文化月間」の一環として開催されています。毎年オープニングレセプションには、日本国大使館の広報文化担当官が出席し,文化月間の行事の紹介及び挨拶を実施するなど、日本とブルガリアの文化交流イベントとして人気のフェスティバルです。

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