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JAPAN MEDIA ARTS FESTIVAL

メディア芸術海外展開事業日本のメディア芸術を世界へ

上映プログラム

The Medium as Somatic Impulse- Drawing Animations


アニメーションは、その語源が、ラテン語の「anima」=「霊魂」であるように、生命のない画像に命を与えて動かすことを意味する。表現の初期衝動としてのドローイング・アニメーションの最前衛を、エンターテイメントとアニメーション部門を横断しながら特集。


息ができない
息ができない

木畠 彩矢香(日本)

第19回 アニメーション部門 審査委員会推薦作品8分09秒
短編アニメーション

水をモチーフに、現実と心象風景とを織り混ぜながら、主人公の身の置き所のない不安な心情と心の変化を、砂を用いて描き出したアニメーション作品。水泳の授業の最中にふざけた勢いで友だちを溺れさせてしまった少年は、級友からの視線や自責の念に苛まれるうちに、徐々に増えていく水に溺れ、やがて足のつかない水中にひとり取り残される。


Erlking
Erlking

Georges SCHWIZGEBEL (スイス)

第19回 アニメーション部門 審査委員会推薦作品5分30秒
短編アニメーション

ゲーテによる詩、シューベルトによる作曲の歌曲『魔王』を、リストが編曲したピアノバージョンをアニメーション化した作品。父親が急病の息子を馬に乗せて森のなかを急いでいる。息子は、自分に呪いをかけようとする魔王を見たと父に訴える─。詩に登場する語り手、魔王、息子、父の4つの声を画のタッチを変えて描き分けている。


Sea Child
Sea Child

Minha KIM / Jacob THOMAS / Islay BELL-WEBB(韓国・英国・フランス)

第19回 アニメーション部門 審査委員会推薦作品7分24秒
短編アニメーション

Sora(ソラ)という名前の少女の成長物語。彼女は暗く抑圧された世界でセクシュアリティを発見する。大人の女性になりつつあるSoraは、悪夢で目を覚まし、母を見つけるため男たちを追いかけて、町に行くことを決意する。キャラクターの動きのニュアンスと恐怖心を表現するため、カリグラフィ・インクを用いた手描きのコマ撮りが用いられている。


家族のはなし
家族のはなし

上島 史朗/淺井 勇樹/加納 彰/菅野 悟子/相原 幸絵/audioforce /泉田 岳/ 鉄拳
(日本)

第18回エンターテイメント部門審査委員会推薦作品9分45秒
映像作品

信濃毎日新聞創刊140周年に合わせて制作したアニメーション。鉄拳のパラパラマンガの一コマ一コマを、新聞印刷機で印刷しながらリアルタイムで撮影している。作中には、若者の「実家に帰りたくなる気持ち」を駆り立てるような家族のさまざまなシーンが登場し、故郷と都会で離れて暮らす親と子の間を、地方紙がつなぐさまが描かれている。


安全運転のしおり
安全運転のしおり

AC 部(安達 亨/板倉 俊介)(日本)

第18回エンターテイメント部門審査委員会推薦作品6分49秒
パフォーマンス

20冊を超えるスケッチブックを使用し、2名の演者が掛け合いながら矢継ぎ早に絵をめくっていく「高速紙芝居」。テレビなどでよく見られる警察ドキュメンタリーをモチーフとして、カーチェイスのスピード感や迫力といった映像的な魅力を、さまざまな仕掛けや手法を取り入れてアナログで表現している。


やますき、やまざき
やますき、やまざき

しし やまざき (日本 )

第17回アニメーション部門審査委員会推薦作品 2分22秒
短編アニメーション

うれしい時、喜んでいる自分にまたうれしくなり、理由も忘れ、全身を巡る喜びは、悲しみや狂気までもを包括して花開く……。2013年の正月に向けて制作され、新年が幕開けるというだけで喜ばしいという「あっけらかんとしためでたさ」と、作者が日常的に感じている「理由を忘れるほどの大きな喜び」とを掛け合わせて表現した作品。


Remember me
Remember me

端地 美鈴/『Remember me』制作チーム(代表:酒井 洋輔) (日本)

第18回エンターテイメント部門審査委員会推薦作品 5分13秒
映像作品

くるり15周年記念シングル『Remember me』のミュージックビデオ。端地美鈴+CHIMASKIが制作。白い紙に鉛筆で描いては消しゴムで消し、消し跡が残る紙にまた描いていく動作を繰り返しながら、一人の女の子の日常とその一生がアニメーションでつづられる。消しかすという身近な素材を用いて、音楽の世界観に呼応する物語が描かれる。